梅雨明けをしたと思ったら、急に猛暑となりました。お元気でいらっしゃいますか。
伊藤雲峰です。

私は、暑さに弱い体質ですが、わりあい「熱い心」を持っているほうかと決めつけております(汗)。
昨日、日本文藝家協会の暑気払い懇親会という会に出席しました。

食事の前に、教科書の編集経験のあるお二人の先生(伊藤氏貴氏×千葉聡氏)が、
高校の現代文の教科書が今後どうなっていくのかについて対談されていました。

中心になる議論は、

役に立つ(と思われる)文章を読むだけで、人間の大事な部分は作り上げられるのだろうか、というものでした。

・小説を通じて、人間の奥深さを知り、想像力を養い、人生観を語ることができる。
・ものを大局的に見ることができ、突きつけられる具体的な課題を、ぶれることなく判断できる。
・想像力が身に付けば、自分らしさを追及するのみならず、他者との交流(コミュニケーション)が成り立ち、寛容な心が育まれる。

などが、小説を読む営みから得られると言います。

あまり読書をしてこなかった大人(役人)が、
PISA(学力到達度調査)の日本の結果が急落したことを受け、
論理力を鍛えるために、文学作品を排除し、
評論文やレポートの読み方(すぐに役立ちそうな学習)にポイントを絞り、
「論理国語」という文学作品を全く取り上げない科目を作ろうとしています。

果たして、文学作品からは、今必要とされているものを養えないのでしょうか。
この問題提起について、お二人の先生は熱く語られていました。

書道においても、よく似たことが言えると思っています。

展覧会に入選しそうな書き方を、その都度小手先でまねるような修練は薄っぺらなものです。

即効性はないにせよ、自分が「書きたい」と思う古典作品を、じっくり臨書してみること。
そこから得られた≪心技体≫は、大きなうねりと膨らみをはらんだ作品へと導くものと信じています。

「すぐに役立つ」ということに、すこし注意を払って、安易な道に走らないようにしていきたいと思った次第です。

★雪心会選抜書作展のご案内★
既に開催中で、5日(月)まで東京・上野で行われる雪心会選抜書作展のご案内をさせていただきます。
今回も雲峰はFクラスにて清代の書家・鄭板橋詩の一節を篆書で書いた作品を出品いたしました。

詳しくはこちらをご覧ください。
>>> https://itouunpo.com/2019/07/sessinkaisenbatsuten/

雲峰は、3日、4日は会場におります。
タイミングによっては対応できないときがあるかもしれませんが、お待ちしております。

★書会情報です★
【名古屋】
2019年8月18日(日曜日)
『Pub Arco 書会』(名古屋市西区名駅2-20-30
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時 参加費:2,500円(書道道具の準備は不要です。コーヒー付き)

>>> https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1801677613292335&set=a.645270325599742&type=3&theater

2019年8月28日(水曜日)
『第3回 Live&Lounge Vio 書会』(名古屋市中区新栄2-1-9 flexビルB2)
時間:19時30分~21時30分
参加費:2,500円

★終わりに
昨日の対談を聞いて、熱くなった心のまま、上野の森美術館に出向きたいと思います。
本を読むことと、人と会うことは、よく似ているかもしれませんね。

思わぬ得がたいものに気づかされることがあります。

書を前に、皆さんにお会いして、温かさを共有できれば幸いです。

それでは、これからとても暑い日が続きますが、どうぞご自愛なさってください。

伊藤雲峰でした。