《No.87》絵を描くように…

六月に入り、暑さが小康状態になりましたね。
お元気でいらっしゃいますでしょうか。伊藤雲峰です。

書会をいろんなところで開催している雲峰ですが、
同じ内容の話を、多い場合には6回していて、はたと、≪一番自分が勉強になっていた!≫と、気づかされます。

「教えることは学ぶこと」などと言われますが、実感を伴っての納得の箴言です。

いま、読売書法展に出品する作品を制作しているところです。
ふと、「絵を描くように篆書を書く」と書会で言った自分の言葉が思い出されて、
「絵を描くように」筆を運ぶようにしてみました。

そうすると、不思議と線に変化が出たり、筆に墨がなくなりつつあるときにも、筆の毛が開いて味わいのある線が書けるようになりました。

いままでにも書けていたはずの「線」なのですが、だんだん書きやすい筆づかいに偏っていって、書ける線のバリエーションが少なくなっていったのでした。

筆づかいの発見は、あくまで一例ですが、何度でも≪大事なこと≫を言い続けることは、とてもよいことだと思います。

自分の耳に言い続けると、自分の心の深いところまで沁み込んでいくのではないでしょうか。
ある人から、
「カーネギーの『人を動かす』を七回読むといいよ。そうすれば、そこに書かれていることを行動にうつすことができるから」
と言われたことを思い出します。知っていても、何度でも何度でも声に出して言ってみる。
《篆書は絵を描くように書く》
という大事なメッセージを、これからも何度でもつぶやいていきたいと思います。_________________________________
【6月/雲峰書会のお知らせ】
★令和元年6月26日(水曜日)
『第3回 Live&Lounge Vio 書会』(名古屋市中区新栄2-1-9 flexビルB2)
時間:19時30分~21時30分
参加費:2,500円
※「冬夏青青」と書きます。★  令和元年6月29日(土曜日)
【三重(桑名)】
『MuGicafe(むぎカフェ)書会』(三重県 桑名市京町42番地
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時
参加費:2,500円 (小学生以下は、1,000円)
MuGicafe(むぎカフェ)様については、下記のページをご覧ください。
>>> https://www.facebook.com/cafemugi/
※「冬夏青青」と書きます。★終わりに★
今日はこれから、奈良県天理市に行って、読売書法展の作品下見会に出向いてまいります。
批評していただくには、ある程度書き込んでいかないと恥ずかしい思いをします。
周りの先生の作品がすごすぎるので、生ぬるい作品を持っていくと、自分の作品だけが浮いて見えます。

だから、この数日間、かなりな勢いで書き込みましたが、残念ながらそれほどいい作品はできませんでした。
たくさん書けば書くほど、目が慣れてきて、

・何がよくて何がよくないのか
・自分の作品が目指すものは何なのか

がわからなくなってきます。

それと同時に、身体も疲れてきて、頭を使わなくなるので、作品を量産するような感覚になっていきます。
こうなったら、作品は作らない方がいいですね。
ゆっくり休んで、身体がほぐれたところで再開するようにしています。
はてさて、今日の下見会では、どのようなご批評をいただくのでしょうか。

ドキドキしますが、前に進んでまいりたいと思います。

それでは、すてきな日曜日をお過ごしください。
雲峰でした。