名古屋は今日一日雨が降っています。
いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。伊藤雲峰です。
久しぶりの伊藤雲峰たよりをお届けいたします。
今年に入って、司会をする機会が増えました。
(会合での司会、オンラインセミナーの司会、オンライン打ち合わせの司会進行など)
司会をするための勉強をしたわけではないので、心配しながら引き受けていましたが、いろいろ経験するうちに司会は書作品を制作することと似ていると思うようになりました。
AIさんと対話をしていたら、司会と書制作で大切にしなければならない共通点として、3つのキーワードを見つけ出すことができました。
≪空気感≫≪全体把握≫≪整理整頓≫というものです。
一つめの空気感とは、書で言えば、作品のムード(作風などとも言います)になり、打ち合わせやセミナーであればその会場内に広がる雰囲気です。
作品制作者としての作風がなければ、作品としての魅力がぐっと薄まるのではないでしょうか。
打ち合わせやセミナーであれば、司会進行の空気感のつくり方次第で、関わる皆さんが話しやすい場になるかどうかが決まるかもしれません。
二つめの全体把握とは、書で言えば、仕上げたときの構図イメージをもっているかという視点です。
今井凌雪先生から、一文字めを書きながら、最後の一字をどう仕上げていくのかを同時にイメージすることが大事だと言われたことを思い出します。
一点に集中して作品を書くのではなく、常に全体把握をしながら部分に向き合う複眼的な視点を持つことを、書制作の中で学んできました。
この複眼的な視点が、司会進行に活きています。
三つめの整理整頓とは、書で言えば、一枚の紙に四十字(五言律詩)を配置するとき、どの字を主役とし、それを引き立てる脇役をどう演出するかを考えることです。
打ち合わせの進行の話でいえば、双方で話がかみ合わない事案があった時、そのかみ合わない理由がどこにあるのかを探る工程を踏みます。
よくあるのが、同じ言葉を使っていてもそこに込められた意味合いを、双方で異なった意味合いとして認識してしまっている場合です。
意味の取り違いがあったと感じ取れたときには、双方で齟齬があったところを見つけ出し、目線をしっかり合わせられるようにすることが整理整頓です。
このように、司会の役割について掘り下げてみると、書の学びの内容や自分の強みを探ることになって、面白いものだと思いました。
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★書会のお知らせ★
下記の書会は、下記ページでも紹介しています。
>>>https://itouunpo.com/syokai/
【名古屋】
・2024年11月17日(日曜日)
『第83回 大島屋(Pub Arco) 書会』(名古屋市西区名駅2-20-30)
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
>>>https://www.facebook.com/PubArco/posts/3352383241462632
【三重県・桑名市】
・2024年11月9日(土曜日)
『第62回 MuGicafe書会』(三重県桑名市京町42)
時間:13時30分~15時30分
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
・2024年11月30日(土曜日)
『第40回 オンライン書会』(Zoom)
時間:10時~12時
参加費:2,500円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
※筆と墨、半紙や八つ切りもしくは、紙と万年筆やペン、鉛筆など、まずはお手持ちのものでご参加ください。
★2025年伊藤雲峰カレンダー「命」のご案内
https://itouunpo.com/shop/
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★おわりに★
毎年、私が所属する俳句結社の大会で表彰される皆さんへの表彰状を書かせていただいております。
表彰状も考えてみれば、≪空気感≫≪全体把握≫≪整理整頓≫がキーワードになると思いました。
もう10年近く書き続けているので、トータルでは50枚以上の表彰状を書かせていただいたのですが、最初のころのものと今のものとではまとまり方がずいぶん違うのではないかと思います。
最初の頃は、全体把握や整理整頓という観点を持っていなかったので、ばらばらとした仕上がりになっていたように思います。
初期の表彰状を授与された方には申し訳ないのですが、かつてよりは見るに堪える仕上がりに成長したのではないかと思っております。
(表彰状をたくさん書いた経験から、呼吸を整えて書くと、表彰状に伸びやかで落ち着いた空気感が生まれるものだとわかりました。)
こうやって日ごろなんとなく行っていることを文章化すると、自分でも気が付かなかったことに思いを巡らすことができて嬉しい限りです。
さきほどまで、久々に韓国語の個人レッスンを受けていました。
少しずつわかる単語が増えて、文章も作れるようになったので、喜んでいます。
それでは、良い週末をお過ごしください。
伊藤雲峰でした。