台風が日本列島を2つ通り過ぎて、すっかり秋空となり、からっとした空気が心地よいです。
いかがお過ごしでしょうか。伊藤雲峰です。

俳句の世界に飛び込んで、いろんな句友ができました。
ちょうど秋空のようにカラッとした人が多く、自分の世界を大切にしながら、
よい作品には惜しみなく賞賛される姿勢は、学ぶべきものがあります。

俳句は日常のスケッチととらえたり、散歩で見つけたさりげない景色を切り取ったりして作句する……

など作家によりさまざまなスタイルがあります。

「鴻」で連載中の鈴木崇さんの『ちょっとそこまで』は、町歩きをしながら見つけたトピックを三題噺風に仕上げられたコラムです。
崇さんより、このコラム執筆に関するエピソードをいろいろ教えていただきましたので、少し紹介いたします。

崇さんのこのコラムを書く原動力は、「町歩きや散歩は、取材のためにするものではない」ところからきています。
行った先で巡り合った景色、句碑、お店、人など。たまたま巡り合った旬な材料を、臨機応変に料理して文章にまとめることを大事にされています。

崇さんは、お酒と文学を愛好されているので、好きな小田原をよく散策されるとのこと。
抹香町を広めたという作家・川崎長太郎に寄せた思いを熱く語っておられました。

【参考サイト】
小田原の抹香町を広めた川崎長太郎を探る!
https://chinobouken.com/makkoutyou2/

連載を持つというのは、大変なことだと思うのですが、崇さんからは「執筆の効用」をいくつか教えてくださいました。
1)引用するために関連本を多く読むようになった
2)町歩きのチェックポイントが細かくなった

引用関連本として『地名俳句歳時記』を挙げています。
図書館で閲覧して(先日、古本オンラインショップで購入できたのだとか)、名所旧跡を読み込んだ句を作るのに便利だとのことです。

二つめにある町歩きチェックポイントは、
・「旧東海道歩き」
・「宿場町のおもかげ」巡り
・「暗渠や坂道」巡り
・「近代化遺産(橋・トンネル・線路跡)」巡り
です。

話をうかがっていると、愛宕トンネル、横須賀砲台跡、品川宿の下駄屋、伊東の「東洋館」、木下杢太郎のパンの会の話など、
今までに巡られた場所にまつわる話を聞くことができ、時間を忘れてしまいました。

崇さんは、私より2歳ほどお若いですが、町歩きの師匠としてこれからも教えを請いたいと思います。

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★書会のお知らせ★
【三重県・桑名市】
・2022年10月8日(土曜日)
『第38回 MuGicafe書会』(三重県桑名市京町42)
時間:13時30分~15時30分 ※時間が変更しました!
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。【名古屋】
・2022年10月16日(日曜日)
『第60回 大島屋(Pub Arco) 書会』(名古屋市西区名駅2-20-30)
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
>>>https://www.facebook.com/PubArco/posts/3352383241462632

【名古屋】

・2022年10月22日(土曜日)
『クリスタルボウルヨガと篆書体験』(八田朝子先生とのコラボ)
場所:西福寺本堂(名古屋市昭和区円上町11-14)
時間:14時~16時30分ごろ
参加費:4,000円
持ち物:動きやすい服装、ヨガマット、タオル、お飲み物、古新聞

【オンライン】
・2022年10月15日(土)
『第18回 オンライン書会』(Zoom)
時間:20時00分~22時00分
参加費:2,500円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
※筆と墨、半紙や八つ切りもしくは、紙と万年筆やペン、鉛筆など、まずはお手持ちのものでご参加ください。

●コロナウイルス感染予防の観点から、急遽中止になることがございます。その際は、ご理解いただきますよう、お願い申し上げます。

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★終わりに★

崇さんから、「散歩の利点」として池内紀さんが言われていた3点を教えてもらいました。
散歩の利点は、
1)思い立ってすぐに出られる
2)交通費がほとんどかからない
3)疲れないし、おまけがつく
です。3点目の「おまけがつく」は俳人にとっては句材になるのでは、という崇さんの見立ては発見です!
コロナ禍で吟行ができなくなりましたが、散歩は気軽にできるものなので、
発想の転換をして日々の散歩を充実させ、アンテナを磨いて毎日を楽しみたいですね。

私は、この秋の夜長、崇さんの紹介本・川本三郎さんの『ちょっとそこまで』(講談社文庫/絶版)を読んでみたいと思います。
絶版ですが、電子書籍では読めるようです。

個人的には、このコラムを何らかの形で一冊にまとめられないかなと思っているところです。

散歩にうってつけのシーズンです。
ぜひ、秋空のもと、地元をぶらっと散歩されてみてはいかがでしょうか。

伊藤雲峰でした。