8月も終わりに近づき、秋の兆しが、空や空気に感じられる今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
昨日の日経新聞に、黛まどかさんが亡くなられたお父さまのことや、闘病中のお母さまのことを文章にされていました。
お母さまは、癌にかかられ処置のできない状況ではあるのですが、長年の「金毘羅参りをしたい」を目標にして、
ご自身の体力づくりや、サポーターとの連携づくりをし続けられていました。

そして、今年の5月に、皆さんの支えもありながら785段あるという金毘羅さんの階段を無事登り切ったといいます。
長年のお母さまの夢。癌が見つかったときにはその夢をあきらめてしまいたくなるものですが、

黛さん曰く、「母が夢を諦めることはなかった」のだそうです。

ここで注目したいのが、このお母さまの受け止め方です。
(私だったら、こんな風に立派に受け止められたものか……。)

黛さんは、「きわめてきびしい状況でも、また人生最期の瞬間においても生を意味深いものにする可能性が豊かにひらかれている。」
と、ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』の一節を引用されていました。

どうしても厳しい状況になってしまうと、落ち込んだり、人のせいにしたり、自暴自棄になったりするのですが、
こんな風に、≪すべてが生において意味深いもの≫ととらえることができたら、どんなにすてきだろうかと、心に秋風が通り過ぎたようでした。

このような捉え方を「態度価値」というのだそうです。

日々当たり前のように過ごしている出来事のなかに、「態度価値」を見出す姿勢をもちたいと思いました。

俳句や書を長年しておりますと、この「態度価値」を大切にされている方が多くいらっしゃることに気づかされます。

長く一つのことを追求しつづけると、思うようにいかないこと、人間関係の問題、自分の能力の限界を痛感してしまうなどの、心の中の葛藤が生まれます。
そんなときにも、「態度価値」を見出せる根本には、≪人生が愛おしいから≫という気持ちが深いところにあるからなのでしょうね。

いろいろな道を、それぞれ長く進み続けてきて、「態度価値」を見出せる人はどんな人なんだろうかと、今一度観察をしてみたいと思うのでした。
 
★書会のお知らせ★

【三重県・桑名市】
・2022年9月10日(土曜日)
『第37回 MuGicafe書会』(三重県桑名市京町42)
時間:13時30分~15時30分 ※時間が変更しました!
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。【名古屋】
・2022年9月18日(日曜日)
『第59回 大島屋(Pub Arco) 書会』(名古屋市西区名駅2-20-30)
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
>>>https://www.facebook.com/PubArco/posts/3352383241462632【オンライン】
・2022年9月24日(土)
『第16回 オンライン書会』(Zoom)
時間:20時00分~22時00分
参加費:2,500円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
※筆と墨、半紙や八つ切りもしくは、紙と万年筆やペン、鉛筆など、まずはお手持ちのものでご参加ください。

●コロナウイルス感染予防の観点から、急遽中止になることがございます。その際は、ご理解いただきますよう、お願い申し上げます。

 

★終わりに★

卑近な例で恐縮ですが、お盆休み中に歯痛で苦しんでおりました。
 
たまたまお盆休み中にやっている歯科医院があり、すぐに診ていただけたので、助かりました。

銀歯をかぶせていたため、なかの歯の虫歯の状況がひどくなっており、歯茎が腫れていたようです。たまたまお盆休みで、いつも行っている歯医者さんがやっておらず、

予約の取れた家の近くの歯医者さんに出向いたところ、今までの歯医者さんとは違う見立てをしてくださいました。

歯と歯茎の間にたまるプラークと呼ばれる歯石がどうもうまく取り切れておらず(定期的にいつもの歯医者では歯石取りをしていただいたはずなのですが・・・)、
今回の事態になった可能性もあるとのことでした。いつも行っている病院ではなかったので、きちんと治療をすることができたのかなと思っています。お盆休みになんで急に歯が痛くなるんだよと思いましたが、このタイミングで痛くなったおかげでもっとひどい状況にならずに済んだのだと考えています。
(歯茎の炎症からはじまる歯周病はとても怖い病気だそうです。)

それでは、秋の気配のする日曜日の夕方ですが、どうぞ素敵な休日の夜をお過ごしくださいませ。

伊藤雲峰でした。