2月も半ばとなり、春の足音が聞こえてきました。
お元気でいらっしゃいますか。
今日の午前中は、今年4月1週目に奈良で開催される「雪心会展」に出品する作品の軸装依頼に名古屋・栄に行ってきました。
先週の大雪の日に家にこもって書いた作品です。
《鶯は樹頂に帰り繁声転じ、雁は天辺に去って細影斜なり》と訓読する漢詩です。
帰は歸、声は聲、辺は邊のように、画数の多い旧字体で書きました。
木簡調の作風で今回も挑戦しました。
力まずに自由闊達で、どこか粗野な雰囲気も残した素朴な味わいが出せたらいいなと思います。
最後は、畳みかけるように筆を運んで、どこか小さな穴に潜り込むような終わり方をイメージして書き上げました。
作者の意図は、往々にして観てくださる方が感じ入る部分と異なるものですが、作者としては「こうしたい」という意図をもって作品制作に向かいたいと思う今日この頃です。
* * * * *
栄の書道道具専門店に行った後、今日から開催の「現代書道二十人展」を見てきました。
教えていただいている中村伸夫先生の四つの作品のうち、楚の帛書を基調にした作品の筆遣いをじっくり見ました。
篆書体や隷書体は、入筆部分は、筆を逆から入れる「逆筆」が基本であると思い込んでいましたが、穂先を見せるような「順筆」も効果的に取り入れられていて、発見がありました。
私は「漢字」の作品を制作するものですが、今回「仮名」作品をじっくり見ることができたと思っています。
いままであまり丁寧に鑑賞してこなかったことに大いに反省をしつつ、自分にはこのような表現はできないだろうなとも思いました。
二十人展には、仮名の先生も多数出展されています。
そのなかで私は、吉川美恵子先生の
《生きること一と筋がよし寒椿》
という俳句を書かれた作品が、凛とした味わいがあって好きでした。
黒田賢一先生の、緊張感のある引き締まった線と相対するような大胆な余白が、胸をすくような爽快感を生み出しているように思いました。
この時期は、春への期待感が膨らむ一番好きな季節です。
(私の生まれた季節だからかもしれませんが……)
楽しみながら、書の作品制作に勤しみたいと思います!
* * * * *
★書会のお知らせ★
下記の書会は、下記ページでも紹介しています。
>>>https://itouunpo.com/syokai/
【名古屋】
・2025年2月23日(日曜日)
『第86回 大島屋書会』(名古屋市西区名駅2-20-30)
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
>>>https://www.facebook.com/PubArco/posts/3352383241462632
【三重県・桑名市】
・2025年3月8日(土曜日)
『第66回 MuGicafe書会』(三重県桑名市京町42)
時間:13時30分~15時30分
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
・2025年2月22日(土曜日)
『第44回 オンライン書会』(Zoom)
時間:10時~12時
参加費:2,500円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
※筆と墨、半紙や八つ切りもしくは、紙と万年筆やペン、鉛筆など、まずはお手持ちのものでご参加ください。
・2025年2月22日(土曜日)
『第3回 藤丸書院』(リアル+Zoom)
時間:14時~16時
参加費:3,000円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
※レギュラー書会参加者の方は割引制度有。
詳しくは…… https://itouunpo.com/info-kyojyo#kaijyo
* * * * *
★おわりに
先週の土曜日は、東海地方では久々の大雪でした。
(といっても、愛知県西部や三重県北部だけの大雪だったかもしれません。)
家の玄関の扉を開けた瞬間、しんとした真っ白の世界に、遠くで散歩をしている犬が楽しそうに駆け出している姿を目にしました。
子どもの頃はワクワクした雪でしたが、大人になると、雪が理由で予定が狂うことを嘆くばかりで、哀しいものです。
雪は昼頃には止み、空は晴れ間となったので、ガレージに降り積もった雪をスコップで掻き出して、玄関から道路に出やすいようにしました。
ふと、子供の頃の大雪が積もった朝には、父親が人知れずせっせと雪かきをしていたなと思い出しました。
私は一家の家長としてはかなり頼りないのですが、雪かきはなんだか家長の仕事のような気がして、それを今回できたことがちょっとした充実感となりました。
今日は、日中は過ごしやすい気温でしたが、夕方からぐっと寒くなりました。
どうかみなさま、お風邪など召されませんように。
伊藤雲峰でした。