おはようございます。
10月も最終日となりました。
一昨日、昨日と、徳島に行き、今井凌雪先生の作品展「 生誕100年今井凌雪ー理知と思索の書」 を鑑賞してまいりました。
驚くのは、作品内容の素晴らしさだけでなく、 制作されてきた作品数の多さです。
先生はいつ寝ていつ休んでいるのだろうかと思うぐらい、 ものすごく多くの作品を残されています。
(いまだに見たことのない作品に巡り合えるのです!)
かつて、教場で先生の揮毫を拝見したとき、 いともたやすく筆を運ばれ仕上げられるので、
生意気にも、自分も同じようにできそうな錯覚に陥り、 家で自分も同じ運筆を試そうとするとき、
まったく近づくことができないことを知り、 愕然としたことを思い出します。
先生は、いつまでも自己表現への探求をされ続けました。
運筆映像を見ていて、≪ 何かに身をゆだねるように思い切り書かれている≫ ように感じました。
先生は、門下生に、 自分のことに集中するように厳しく指導されてきました。
先生が重たい荷物を両手に抱えて歩いているところへ、「 お持ちします」とお声がけすると、
「人のことを気にする前に、自分のことに集中しなさい」 と言われた方の話を聞いたことがあります。
自分のことに集中するというのは、≪今の自分に向き合いなさい。 それ以外のことをする暇はないはずです≫ と言われているように受け止めています。
つい、 良かれと思って、 いろんなことに気を回してしまうことがありますが、
そこを断ち切って、 すべてを自己修練のために気持ちを集中すること、 そのことを先生は教えてくださいました。
今井先生の、圧倒的な作品と指導の数々こそは、 自己表現への探求によるあらわれだったと気づかされます。
今回の展示作品中、先生が26歳のころに書かれたという『 道徳経』(5000字以上の小さな楷書の臨書)を拝見したとき、
先生はどんな気持ちでこの作品を仕上げられたのだろうかと、 途方に暮れてしまいました。
書き損じはもとより、 書いていく中で妥協できない字も出てくるはずですが、 その葛藤を抱えながら、 大きな紙にひたすら銀の墨で文字を書かれました。
孤独との闘いが大きくのしかかってきたに違いありません。
そんなとき、先生はどんな風に乗り越えたのでしょうか。
今回の作品展では、 先生がどんな思いでこれらの作品を作り上げたのか想像しながら鑑 賞しました。
鑑賞すればするほど、どんどん分からなくなってしまうという、
今までとは一味違う鑑賞ができて、 面白くもあり複雑な気持ちにもなる、 奥の深い作品鑑賞のできた日々でした。
★書会のお知らせ★
【三重県・桑名市】
・2022年11月12日(土曜日)
『第39回 MuGicafe書会』(三重県桑名市京町42)
時間:13時30分~15時30分 ※時間が変更しました!
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。【名古屋】
・2022年11月13日(日曜日)※今回は変則です。
『第61回 大島屋(Pub Arco) 書会』(名古屋市西区名駅2-20-30)
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
>>>https://www.facebook.com/ PubArco/posts/3352383241462632
【三重県・桑名市】
・2022年11月12日(土曜日)
『第39回 MuGicafe書会』(三重県桑名市京町42)
時間:13時30分~15時30分 ※時間が変更しました!
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。【名古屋】
・2022年11月13日(日曜日)※今回は変則です。
『第61回 大島屋(Pub Arco) 書会』(名古屋市西区名駅2-20-30)
第一部:13時30分~15時30分
第二部:16時~18時
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
>>>https://www.facebook.com/
【オンライン】
・2022年11月26日(土)
『第19回 オンライン書会』(Zoom)
時間:20時00分~22時00分
参加費:2,500円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
※筆と墨、半紙や八つ切りもしくは、紙と万年筆やペン、
●コロナウイルス感染予防の観点から、 急遽中止になることがございます。その際は、 ご理解いただきますよう、お願い申し上げます。
______________________________ __________________________
★終わりに★
奥さんと、電車とバスを乗り継いで徳島に行きました。
主な目的は、「徳島県文学書道館」でした。
メイン会場を後にし、 阿波踊り会館の最上階から出発するロープウェイに乗って、 眉山の展望台に行きました。
ちょうど、日暮れ時だったので、 上り切った時は夕焼けが美しく映えており、その後、≪ 釣瓶落とし≫という季語があるように、
一気に暗くなりました。
徳島駅よりさらに北を見ると、 吉野川という大きな川が流れています。
そこから、車のライトや橋の灯りがカラフルに灯っておりました。
眉山のことはあまり知らなかったのですが、さだまさしさんが『 眉山』という小説を書かれています。
早速、徳島駅の紀伊国屋書店で購入して読み始めています。
ホテルに帰って、晩御飯のお店を探しましたが、 どこもいっぱいで結局ホテルのレストランで欧風カレーをいただき ました。
部屋に帰って、コンビニで買った乾きものと飲み物で乾杯をし、 いろんな話ができました。
ついつい予定をたくさん入れてしまう私。
今後はもう少しリラックスできる日を作ってみたいと思いました。 (奥さんからのアドバイス)
ゆとりのある時間は、 いろいろな発見があることを知りましたので・・・。
それでは、 ハロウィンの日をどうぞゆっくりお過ごしくださいませ。
伊藤雲峰でした。