名古屋は外に出るのが怖いぐらいの一日でした。

いかがお過ごしでしょうか、伊藤雲峰です。

我が家の向かいのお家の、長年見慣れたブロック塀が、大きな音を立てて取り壊されていました。

近年、新築の住宅ではブロック塀を見かけることがめっきり減りました。
代わりに、開放感のあるフェンスや、植栽で区切られたデザインが増えています。
これは「もしも」の災害、特に地震への備えという側面が大きいと聞いたことがあります。
今回、お向かいのお宅がブロック塀を取り壊すのに踏み切ったのも、そうした安全への配慮が背景にあるのかもしれません。
昔ながらの趣を残す古い住宅にはまだブロック塀が多く、それらが「危ない」ものとして認識され、少しずつ姿を消していくのは、時代の流れなのだと改めて感じさせられました。

こういった工事を目にするたび、私は「安全」とは何か、そして「備える」とはどういうことかを考えます。
もちろん、世の中には「〇〇年に大地震が来る」といった、時に都市伝説めいた、あるいは半ば迷信のような情報も少なくありません。
そうした情報に一喜一憂し、過度に不安を煽られる必要はないと私自身は考えています。
むしろ、そのような話は一つの「迷信」として受け流す冷静さも必要でしょうが。
しかし、だからといって、「もしも」を完全に無視していいわけでもなさそうです。
いつか来るかもしれない「その時」に、日々の暮らしの中でどう対応していくかを具体的に考えること。
これこそが、今の我々に求められている大切なことではないかと思いました。

先月出向いた真鶴での俳句吟行会での体験も、私に自然の雄大さや移ろいやすさを教えてくれました。
心地よい風に吹かれ、緑豊かな森を歩き、美味しい地魚を味わう。
そんな穏やかな日常の中に、予測不能な側面を感じる瞬間がありました。
風もないのにシダがゆらゆらと揺れ、まるで「森の神が宿っている」かのように感じた時に、自然の美しさとともに、計り知れない力に思いを馳せました。

みなさまは、もしものときに備えて具体的な対応をされていますでしょうか。
家具の固定、非常持ち出し袋の準備、そして家族との連絡方法の確認などなど。
「いつかやろう」「まだ大丈夫」と先延ばしにしがちですが、今回、向かいの家のブロック塀が取り壊される様子を目の当たりにし、自分事としてその必要性を強く感じました。

日常の忙しさに押し流されがちですが、時には立ち止まって、こうした「もしも」に思いを馳せ、具体的な行動に移すのも大事ですね。
そんなことを考えた暑い一日の夕方でした。

★書会のお知らせ★
下記の書会は、下記ページでも紹介しています。
>>>https://itouunpo.com/syokai/

【名古屋】
・2025年7月27日(日曜日)
『第91回 大島屋書会』(名古屋市西区名駅2-20-30)
第一部:13時30分~15時30分【満席】
第二部:16時~18時
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。
>>>https://www.facebook.com/PubArco/posts/3352383241462632

【三重県・桑名市】
・2025年7月12日(土曜日)
『第70回 MuGicafe書会』(三重県桑名市京町42)
時間:13時30分~15時30分 
参加費:2,500円(当日会場にてお支払いください。)
※書道道具の準備は不要です。ソフトドリンク付き。

・2025年7月26日(土曜日) 
『第49回 オンライン書会』(Zoom)
時間:10時~12時
参加費:2,500円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
※筆と墨、半紙や八つ切りもしくは、紙と万年筆やペン、鉛筆など、まずはお手持ちのものでご参加ください。

・2025年7月26日(土曜日) 
『第8回 藤丸書院』(リアル+Zoom)
時間:14時~16時
参加費:3,000円(ゆうちょ銀行振込、PayPay)
 ※レギュラー書会参加者の方は割引制度有。
 詳しくは…… https://itouunpo.com/info-kyojyo#kaijyo

★終わりに
先日、東京駅で新幹線を降り、階段を下るところで、重たそうなスーツケースを持ちながら階段を降りる知人に出くわしました。
確信が持てず、ためらいながらも声をかけると、まさにその人で、お互いに驚きながら笑い合いました。
こんな風に、予期せぬ場所での偶然の出会いは、何気ない日常にプレゼントをもらったような感覚になりました。

さらに、日課であるNHKラジオ「まいにちハングル講座」の辻野裕紀先生の解説が素晴らしいとX(旧Twitter)に投稿したところ、なんと先生ご本人がリツイートしてくださるという嬉しい出来事もありました。
自分の「好き」という気持ちを発信したことで、それが思わぬ形でご本人に届き、反応を返してくださいました。
その反応が、さらに私の韓国語熱に火をつけました。

つい、大きな成果や目に見える成功ばかりを追い求めがちですが、今回の東京駅での遭遇や、辻野先生からのリツイートのように、日常の中に潜むささやかな喜び、そして自ら行動を起こすことで得られる小さな幸せこそが、日々を豊かにしてくれるのではないかと思いました。

それでは、日曜日もあと少しですが、素晴らしい休日をお過ごしください。
伊藤雲峰でした。